[完]バスケ王子に恋をして。
「……」

俺は何も言えなかった。

本当のことだったから……

ーダンッ!!

羽切は持っていたボールを俺のすぐ横の壁に投げつけた。

「ふざけんな!!」

吐き出した羽切の顔は真っ赤になっていて怒りに満ちていた。

すると羽切は俺の胸倉をグイッと掴んだ

「お前奈未が好きじゃねーのかよ!?なのに他の女と付き合って遊んでんのか!?ふざけんなよ!!奈未が毎日苦しんでんのがわかんねーのか!?そんな奴に奈未を好きになって権利はねーんだよ!!」

悔しそうに吐き出す羽切。

そんな羽切の言葉を俺は黙ってうつむいて聞いていた。

すると羽切は俺の胸倉から手を離した。

「じゃあ俺が貰ってもいいんだな?」

……は……?

今……こいつなんて言った……?


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