[完]バスケ王子に恋をして。
俺と羽切は先輩方に挨拶して、ゲームの準備をしていると徐々に新入生の体験する人達が入ってきた。

「春樹ー!!」

俺を呼ぶ聞き慣れた声がした。
声がしたほうに振り向くと俺のクラブチームの時の知り合いがいた。

「おお!!日向(ひゅうが)!!お前この学校に入ったのか!?」

彼の名前は増岡日向(ますおかひゅうが)。
中学の時に入ってきてチームでは俺のパートナーだった。

「あたりまえだろ。意外とこう見えて頭いいんだからな。それにしてもお前はいいよな。推薦来てもう部員なんて」

羨ましそうに口を尖らす。

「しょうがないだろ。俺上手いんだから」

わざと嫌味っぽく日向に言ってやった。

もちろん日向はとてつもなく上手い。けど、背が180cmないのと足のケガで推薦は来なかった。

「うざっ」

日向は俺を睨んでくる。

「もう足大丈夫なのか?」

俺は話題をかえた。

日向は剥離骨折をして2月にギブスを取ったばっかりだ。

「あー。あとちょっとでリハビリ終わる」

一度足を見てからニカッと笑う日向。

「バスケは?」
「もうしても大丈夫だって言われた。すぐ治して、レギュラーになってまた春樹とプレーしてーな」

少し寂しそうな顔をする日向。

「ああ。またプレーしようぜ」

俺は拳を日向に寄せた。

すると、日向は笑いながら俺の拳に拳を当てた。

「そろそろゲーム始めるぞー」

先輩が言っている。

「じゃ、俺行くわ」

日向が走っていった。

一ゲーム目は羽切のいるチームと日向のいるチームとの試合だ。

羽切はどんだけ強いんだろ?

そう思いながら立ち上がって俺が入るチームに並んだ。
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