幕末の神様〜桜まといし龍の姫〜
永倉新八。
神道無念流の免許皆伝という腕の持ち主で、左之さんとはかなり仲がいい。
六年前にいきなり試衛館にやって来て、道場破りをしようとしたが、試衛館の看板である総司に敗北を喫した。
それからいきなり胡坐を掻いたかとおもうと、俺はこれからはここで剣術を学ぶとわけの分からないことを言って、皆を困惑させた。
なんと本人曰く、松前藩士の息子らしく、「剣術修行」と称して脱藩したらしい。
だが剣の腕は文句のつけようがなく、この試衛館でも総司と匹敵するぐらいだ。
が、いかんせん酒が大好きで、よく吉原にくりだしては所持金を全て使い果たし、己の限界を超えて呑んでくる困った人だった。
何度、溜まったつけを近藤さんや、近藤さんの養女である自分が払ったことか。
陽気で明るい性格のため、なおさら性質(たち)が悪い。恨むに恨めないのだ。