幕末の神様〜桜まといし龍の姫〜
譲を含めた試衛館の者たちは、京の都に向かう道中で、近藤、土方、山南から今後の説明を詳しく受けていた。
「……で、その芹沢さんという人とここで合流するんですか?」
立ち止まったところにある宿を指して、譲が問う。
「そうだ。ここで、芹沢さんたちとおちあって、一泊し、京の都に向かう」
説明を受けた一同は、とくに何の反応も示さなかったが、永倉がふと呟く。
「そういや、芹沢さんといえば、水戸藩出身の俺と同じ、神道無念流の免許皆伝だろ?きっと、相当強いぜ」
べらべらと喋る永倉を横目に、平助が大きな溜息を吐く。
「新八さんって、やたらと政とかに詳しいよなー。家系が家系だから?」
「ま、お前みたいな世間知らずのお坊ちゃまよりましだろ」
馬鹿にしたような原田の物言いに、平助が反論する。
「な……なんだよっ!別に俺、世間知らずじゃねえし!」
「まあまあ平助、落ち着けよ。この俺に嫉妬すんなよ」
永倉のからかいに平助はさらに不服になる。
「誰が新ハさんに嫉妬すんだよ!?あるわけねえだろ!」
「なんだ、このうるさい連中は」