御曹司の秘書さんのため息◆

そして、昴様は気まずそうに
一度 上を見上げて、ちらりと俺に視線を向ける。

そして、
言いにくそうに

視線をそむける。


・・・・なんなんだ。


「・・・あの。
 まだ、何かあるのならさっさと、話していただけませんか?」


うっとうしい。



「怒るなよ?」



上目使いで、こちらを恐る恐る見つめてくる。

「・・・・・あの・・・。」

「・・・・・・・・・。」


こういう時、絶対、絶ーーー対 怒る案件をしゃべるんだよな。
無謀で、すっごい、ぶっとんだこと話すんだよな。




「武の、弟の勤めてる会社。買収した。」

「はぁ?!」


思った以上に、ぶっ飛んだ話に、武は整理しようと持っていたファイルを落とした。


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