<短編>夢への片道切符
・・・・・・・
「おじいさん、また人を一人救っちゃったんじゃない?」
喫茶店のマスターが苦笑いしながら老人に話かけた。
「あぁ。でもこれでいいんじゃ。ばぁさんが生きていたらきっと同じことをしているだろう。」
「そうだね。でもおじいさん、あの飴玉をおばあさんはなんて言っていたか知っている?」
「幸せの飴玉かい?」
「近いけど、ちょっと違うよ。おばあさんはあの飴玉を‘夢への片道切符’って言ってたんだ。その飴をなめながら好きな人のところに行くと永遠に結ばれるんだって」
「夢への片道切符か・・・ばぁさんらしいのう。」
老人は笑顔で言った。
どこか吹っ切れたようなすっきりした笑顔で。
カランコロンー
「おや、新しい客が来たみたいだよ。」
マスターの声に老人はかすかにうなずき、みずっぽくてお世辞にもおいしいとはいえないコーヒーを一口すすった。
「あなたにも夢への片道切符をあげよう・・・」
「おじいさん、また人を一人救っちゃったんじゃない?」
喫茶店のマスターが苦笑いしながら老人に話かけた。
「あぁ。でもこれでいいんじゃ。ばぁさんが生きていたらきっと同じことをしているだろう。」
「そうだね。でもおじいさん、あの飴玉をおばあさんはなんて言っていたか知っている?」
「幸せの飴玉かい?」
「近いけど、ちょっと違うよ。おばあさんはあの飴玉を‘夢への片道切符’って言ってたんだ。その飴をなめながら好きな人のところに行くと永遠に結ばれるんだって」
「夢への片道切符か・・・ばぁさんらしいのう。」
老人は笑顔で言った。
どこか吹っ切れたようなすっきりした笑顔で。
カランコロンー
「おや、新しい客が来たみたいだよ。」
マスターの声に老人はかすかにうなずき、みずっぽくてお世辞にもおいしいとはいえないコーヒーを一口すすった。
「あなたにも夢への片道切符をあげよう・・・」