制服と夏みかん
第一章 君と

出会う



ずっと憧れていた城宮高校の制服。

この制服で私は今日から三年間この高校に通うのだと思うと嬉しくて仕方ない。


スカートの丈をちょっとだけ折って、髪も緩く巻いて、わからない程度にうっすらとした化粧。

鏡に映る自分を何度もチェックして、下ろし立てのローファーを履く。


「陽菜!ちゃんと定期は持ったの?忘れ物してない?」

「もーお母さん大丈夫だってば!お母さんだって入学式なんだからちゃんとして来てね!じゃあ、いってきます!」


坂本 陽菜、今日から高校生です。

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