*嘘月とオオカミ先輩*


気付いたら、サークルの打ち上げ飲みで思いのたけをぶちまけていた。



「なんだよ、今日はやけにご立腹だな。先週の新歓のときは青い顔してたくせに」



同じ3年の奴らに笑われながら、それでも愚痴は止まらない。



「時間が経ったらだんだん腹立ってきたんだよ」



グラスのビールをぐっと空けると、タイミングよくビール瓶を持った子がお酌してくれた。



「あ、どうも」



ふと顔を向けて目に入ったのは、なんとも初初しい長い髪の女の子。

< 101 / 382 >

この作品をシェア

pagetop