*嘘月とオオカミ先輩*
気付いたら、サークルの打ち上げ飲みで思いのたけをぶちまけていた。
「なんだよ、今日はやけにご立腹だな。先週の新歓のときは青い顔してたくせに」
同じ3年の奴らに笑われながら、それでも愚痴は止まらない。
「時間が経ったらだんだん腹立ってきたんだよ」
グラスのビールをぐっと空けると、タイミングよくビール瓶を持った子がお酌してくれた。
「あ、どうも」
ふと顔を向けて目に入ったのは、なんとも初初しい長い髪の女の子。