*嘘月とオオカミ先輩*




――付き合ってる方の彼女とは――




友坂の背中の向こうに、月島の姿が見えた。

しっかりしろと言われてもなお、視線は彼女を追ってしまう。



力みすぎて角度のおかしい手首。

他の人間よりワンテンポ遅い動き。



それでも彼女は一生懸命に体を動かす。



心臓が疼いてしょうがなかった。


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