Extreme city
それでも表情一つ変えない十六夜。

「まるで貴女の方がゾンビみたいですね」

「…違いない」

滴る血を気にも留めず、十六夜は立ち上がる。

肩や肘が紫色に変色している。

打撲か。

下手をすれば骨にヒビくらいは入っているかもしれない。

それでも痛そうな顔一つ見せない。

彼女はまたも左右のコンビネーションでマリアを打ちつつ。

「無駄ですよ」

打撃を無視して摑みかかりに来たマリアをヒラリと回避して。

「!!」

背後に回り込み、彼女をスリーパーホールドに極めた。

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