朝の旋律、CHOCOLATE ~Whole Lotta Love~
翌朝、哲はいつものように…ではなく、静かに部屋に来たみたいだった。
私は夢を見ていて。
哲と、真ちゃんと、遼と、雪音ちゃんの、夢。
それから、私が花屋を辞める原因になったひとの、夢。
「…哲」
「………なに」
哲は、私が寝ぼけていると思ってる。
現に、寝ぼけてるけど。
「…まぁるくさあ…」
「………………」
何が丸くだ、って聞こえた気がしたけれど、だんだん醒めてくる目に、今考えたことも忘れてくる。
額に手を当てられて、不意に、鳥の声が、覚醒の中心を突いた。
「…ぅわあっ…!!」
哲は単に、熱が下がっているかどうか確認しただけなのに、私は思い切り飛びすさってしまった。
近い!
近いんだよ哲!!!
いや!
いつもの事だけど!
駄目だって!!
なんでそんな無防備なんだ!!