てのひらを、ぎゅっと。


そんなこうちゃんに対してまた、だんだんと不安が募っていく。


「………心優……」


急に呼ばれた私の名前。


耳元で囁かれるように呼ばれたから、くすぐったくて身をよじる。


「俺、お前のことあきてるように見えるのかな………」


…………っ。


あまりにも弱々しくて、自信のない声。


いつものこうちゃんではない、こうちゃんの声。


心臓をきゅっと鷲掴みされたような感覚に陥る。


「見えないよ………。見えないけど……私にちゅーされても余裕なこうちゃんを見て、寂しくなった、の………。ドキドキしてるの私だけなのかな、って………」


すっごい寂しかった。


< 198 / 465 >

この作品をシェア

pagetop