てのひらを、ぎゅっと。



時刻は夜7時。


私は今、お父さんとお母さんに送るメールを作成している。


こうちゃんの両親には私自身、付き合ってる時に何度か家にお邪魔して、お世話になっていた。


私の病気のことも知っているらしい。


だから、快く泊まることの許可を出してくれた。


きっとこうちゃんの両親も分かっているのだと思う。


私がもうあまり長くないことを。


【今日、こうちゃんと病院に
 泊まりたいと思ってます。

 先生からはちゃんとOKもらってるよ。

 ………やっぱりダメかな?     】


簡単な短いメールをふたりに一斉送信。


5分ほどして、お父さんより先にお母さんからメールが返ってきた。


< 205 / 465 >

この作品をシェア

pagetop