てのひらを、ぎゅっと。


【お母さんは大丈夫。

 しっかり光希くんと楽しみなさい。

 調子が悪くなったらすぐに
 ナースコールを押すのよ?

 お母さん、明日は行けると思うから。

 光希くん、心優のことよろしくね 】


「よかったな」

「ね」


ふたりでメールを見た後、嬉しくて思わず笑みが零れた。


でも…………。


「お父さん、大丈夫かな………?」


そう、問題はお父さん。


父親って、そう簡単にはお泊まりを許してくれないもんでしょ?


ふたりでハラハラしながらお父さんからの返信をじっと待つ。


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