俺の素顔、知りたい?
先輩って、こう……無意識に私をドキドキさせるよなぁ…
ふぅ、と軽くため息をついた。
私にも先輩をドキドキさせることが出来たらいいのにな……
「次!どこ行きますか?」
顔を逸らした先にパンフレット。
パンフレットに穴が開くんじゃないか、ってほど見つめながら先輩に尋ねる。
「あ、ウサギ」
すぐ隣に来た先輩がパンフレットを覗き込んでボソ、と呟いた。
その声があまりにも近くて、顔がすぐそこにあって…
「うぎゃあぁあ!?」
なんとも色気のない声で、盛大に飛び退いてしまった。