俺の素顔、知りたい?



先輩って、こう……無意識に私をドキドキさせるよなぁ…

ふぅ、と軽くため息をついた。


私にも先輩をドキドキさせることが出来たらいいのにな……



「次!どこ行きますか?」


顔を逸らした先にパンフレット。

パンフレットに穴が開くんじゃないか、ってほど見つめながら先輩に尋ねる。



「あ、ウサギ」


すぐ隣に来た先輩がパンフレットを覗き込んでボソ、と呟いた。


その声があまりにも近くて、顔がすぐそこにあって…



「うぎゃあぁあ!?」


なんとも色気のない声で、盛大に飛び退いてしまった。



< 198 / 452 >

この作品をシェア

pagetop