親愛なるシャボン玉
一年前
一年前、羽瑠が高2になったばかりの頃だった。

その日は日曜日で、学校が休みだった。
朝の8時に目覚めて、部屋のカーテンを開けると、空はこれ以上無いぐらいに晴れ渡っていた。窓を思いっきり開けて、深呼吸する。温かくて澄んだ空気は羽瑠をワクワクさせた。

転がるようにして階段を降りる。
顔を洗って、台所に行くと、冷蔵庫を開けて牛乳パックを取り出した。コップに注ごうかと思ったが、パックの中身が残り少ないと察知してそのまま口をつけた。
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