こっち向けよ





「まぁ、確かにくだらないね。」



おい。



わかってんじゃねーか。



「だけど…」



ふと黙り込んで、俺を見つめる舞。



ムギュッ



「イテッ!」



頬をつねられた。



「高校生にもなって、幼なじみにいつまでも甘えるわけにいかないでしょ。」



バーカ



そう意地悪そうに笑った。



「ただいま~!」



「あ、あいさん帰ってきた!」



目を合わせることなく母さんを出迎えに、舞は行ってしまった。





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