こっち向けよ





───ガチャッ



何かの音でふわふわと意識がハッキリし始める。



ん?



なんか玄関辺りから物音がする。



トコトコトコ…



近づく足音。



あしおと!?



ガバッと上体を起こす。



ドアに埋め込まれた丸い形の曇りガラスに人の形が浮き出て、躊躇なく開かれた。



俺は身構えて、開くドアを凝視していた…



「あら!なんでこんなとこで寝てんの?」



「なんだ母さんか…」



ホッと息をつく。





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