こっち向けよ
───舞ちゃんにはね、許嫁っていって婚約者さんが居るのよ。
舞ちゃんのお祖父様が、舞ちゃんの為に決められたんですって…
悲しそうに眉をハの字に曲げた母さんは俺に言い聞かせた。
好きでいていいのよ?でもね、愁のお嫁さんにはできないの…
私たちの家系は、舞ちゃんのお家にお仕えする身なの。だから、お仕えしている人を困らせちゃ駄目でしょう?
そうだねって言った。
舞のこと好きだから困らせたくないって思った。
でも、それから気付いたんだ…
この気持ちは、ずっとそばにいたいっていう、好きを超えた思いだと。