接吻《修正中》
その笑顔は、俺が居なくなる喜び?

あの日から俺もお袋もお互いの事に関して、何も聞かないし話さない。

嬉しいだろうな。

あの男に、いつでも会いに行けるもんな?

名前も、顔もうろ覚えの浮気相手の顔。

別に興味なんかない・・・。

もう俺は元に戻る事なんて出来ないんだから、せめて大学ではコイツを思い出す事なく過ごしてやる。

そう、俺はずっと考えてきた。


「寛久、もう荷物まとめたのか?」

「ああ、ボチボチ・・・」

「たまには帰ってこいよ?お前の事だから、面倒臭いとか言って卒業まで帰って来なそうだからな」


ゲラゲラ笑いながら、金色の泡立つビールを流し込む。

・・・幸せ。

そんな風に、親父は思っているのだろうか?

早く家を出たい。

それだけを考えてきた俺の気持ちを知ったら、どんな顔をするんだろうか・・・?
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