エンドロール
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「なんで私がこんなこと……。」
「すみません。赴任早々生徒に片づけを手伝ってもらうなんて気が引けたのですが何分このありさまで……。」
購買や食堂がお腹を空かせた生徒で活気づく頃、私は今どういうわけか社会科準備室の清掃を手伝わされている。
部屋は強盗でも入ったかのように本や地球儀等の備品が床に散乱していた。
なかには埃をかぶっているものもあり、おかげでハウスダストで身体中が痒い。
「だからってなんで私なんですか。」
この状況に文句を放ちながらせめて空気中に舞う埃をなんとかしようと窓を開ける。
すると、どんよりしていた空気に清涼な風が入り込んでくる。
「いやー。前任の中森先生の引継ぎで社会科準備室の片づけは菊池さんが手伝ってくれるとのことだったから他に頼れる人もいないし君にお願いすることにしたんだ。」
「あんのタヌキめ……。」
入院しても尚、私に片づけをさせようなんてほんとどうしようもない。
「あ、そうそう。あと、君の進路のこともちゃんと話をしようと思っていたから5時間目のホームルームは自習だし少し残ってくれるかな。」
なるほど。そっちが本命か。どうせ、進路の話をすると菊池は逃げるからとでも中森から聞いていたのだろう。
ほんとタヌキだ。それにこの先生も案外侮れない。
持ち前の美貌で害のないように見せかけて、実は腹の中に爆弾を抱えている。
おそらくそういうタイプだ。