ただ、恋をした



「美砂っ……なんだよ、これ…」


橘先輩はイジメにあっていた



それも、かなり悪質だった



「あはは、なんだろ」


笑ってるけど、辛そうだった



犯人は、だいたい予想がついた




「…ねぇ、あなた達、これ以上橘先輩になんかしないでくれる?」


私は、あの人達に幸せになってほしいかった




だって、イジメを知った五十嵐先輩は橘先輩よりも辛そうだったから



そんな、五十嵐先輩の優しさを知ってたから




「次、したら…私、本気であなた達殺しちゃうかもしれないから」


「そ、そんなことできるわけな「できるよ、だって……失うもの、何もないもの」」



そう、何もない






ただ、私は彼を笑顔にしたかった



それなのに、どうしてこんなことになったんだろう











< 5 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop