「視えるんです」
「あの人、いい人だろう?」
「はい、とても。 ちょっと口は悪いですけど」
「それが半沢ティーチャーだよ」
俺が誰よりも信頼してる先生なんだ。と、本田先輩は続ける。
信頼……そっか、やっぱりそうなんだ。
初めて本田先輩と会った時、半沢先生と話してる姿を見て感じたのは、コレなんだ。
本田先輩は半沢先生を信頼していて、半沢先生も、同じように本田先輩を思っているはず。
二人はやっぱり、信頼し合っているんだ。
「……なんだか、二人が羨ましいです。
私、信頼し合えるような人は、居ませんから」
「そう? 少なくとも俺は、キミを信頼してるけど」
「え?」
「だって南沢さんは、俺が視える人間だと黙っててくれてるし、鏡の話も、誰にもしてないだろう?
この子なら大丈夫だと、俺は信頼しているよ」