「視えるんです」




「あの人、いい人だろう?」

「はい、とても。 ちょっと口は悪いですけど」

「それが半沢ティーチャーだよ」




俺が誰よりも信頼してる先生なんだ。と、本田先輩は続ける。

信頼……そっか、やっぱりそうなんだ。

初めて本田先輩と会った時、半沢先生と話してる姿を見て感じたのは、コレなんだ。

本田先輩は半沢先生を信頼していて、半沢先生も、同じように本田先輩を思っているはず。


二人はやっぱり、信頼し合っているんだ。




「……なんだか、二人が羨ましいです。
私、信頼し合えるような人は、居ませんから」

「そう? 少なくとも俺は、キミを信頼してるけど」

「え?」


「だって南沢さんは、俺が視える人間だと黙っててくれてるし、鏡の話も、誰にもしてないだろう?
この子なら大丈夫だと、俺は信頼しているよ」


< 44 / 214 >

この作品をシェア

pagetop