恋愛のやり直し方
ふと目が覚めた。
ぼやける目をこすりながら窓の外へと視線を移すと、外はまだ暗かった。


気だるい身体を起こし、室内を見渡すと実の姿はなく、シーンと静まり返っている。




下腹部にある鈍い痛みが、現実を突きつけているようだった。





「はぁー」


無造作に掛けられたタオルケットを身体に巻きつけてバスルームへと向かう。
途中、ふとテーブルの上に何かが置かれているのに気付いた。







「………」




クシャッと置かれたお札3枚。
なぐり書きのメモ





『足りなかったら言え』




間違いなく実が置いていったものだ。
唖然とそれを見つめる目が、動かせない。




徐々に歪んで行く視界で、涙がこぼれているのだと気付いた。











「本当に売春みたい……」
< 266 / 548 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop