恋愛のやり直し方
携帯での通話を終えた立花さんは、



「業者の手配もできたよ。さて、あっちが着く前に家にいないとね。行こう」



私の返事を聞く前にさっさと玄関へと向かって行った。




「た、立花さん!ま、待ってください」



慌てて後を追いかける。
ものスゴい不安が解消されないまま……



「綾、深く考えずに先に行動した方がいい時もあるんだよ。考えると先に進むのも億劫になっちゃう。

特に俺達みたいな人間は、嫌でも慎重になりすぎる。だから、今日はなにも考えずに体だけ動かせばいいから。


大丈夫。俺が悪い方にはさせないから」






エレベーターに乗り込むとすぐに私に向き合って優しく諭す立花さん。



まるで私の不安を丸ごとお見通しのように投げ掛けられるその言葉は、全てが私には大切なものに思えた。
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