俺はまだ天使の笑顔を見れなくて
「話せそうか?」
「ごめん……田中……」
牧野は大きく深呼吸をした
そして、覚悟を決めたようにしっかりとした口調で話した
「その人は……悠里の目の前で、道路に飛び出したの
一生、忘れさせないように……
……悠里は目の前で2回も人が死ぬのを見たの……」
そんな…………
覚悟はしていた
平山にどんな過去があろうとも、それを聞く覚悟はしていたはずだった
だけど…………
これが平山を苦しめている原因だったなんて……