人間ゲーム


「痛っ……。」


オレの右足首から痛みがはしる。


クソッ、まさかオレが足を捻挫するなんて…。


「ちょっと、清川!?大丈夫なの!?」


川辺あかりが心配そうにオレの肩に手をのせているが、そんな心配されるヒマさえもない。


今は逃げることを考えなければ…。


「あ、あぁ。大丈夫だ…。そんな事より、あいつが来る前に逃げるぞ!!」


オレは川辺あかりの手を払いのけ、立ち上がろうと力をいれる。


だが、痛みで力が入らない。


家の中でものすごい勢いで音が近づいて来ている。


ヤバい…、急がねーと!!


その時、急にオレの腕が引っ張られた。


「川辺…?」


「どうせ足でも捻挫させたんでしょ、本当にアホでクズなんだから。」


呆れた顔で言いながら、オレの腕を川辺あかりの肩にのせてオレを立たせようとする。


おかげで、何とか立つことが出来た。


「よし、走るわよ!!」


川辺あかりが大声を出す。


近くで言われたから耳が痛かったが、なぜか力がわいた。
 

足の激痛にたえながら、一歩また一歩前へ出る。


急いで家から離れて渡総馬や鬼からから逃げなければ。


その気持ちもふまえて、オレは川辺あかりの力もかり、いつの間にか走っていた。


足もフラフラで変なフォームだったが、そんなことにも気にせずにそれでも走りつづけた。




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