sound village
開花 ** side斐川/



『さあ…どう試合を組み立てる?』



周囲に乗せられる様に
リヒトは俺達3人を
同じチームにしたうえ
そこに自分が加わり
5人目に神島の幼馴染みを
据えた。


柏木が、ここまでの運営と
ゲームの疲れからか、
気を抜いた一瞬の出来事だった。


『あれ?…レンがいない。』


観覧席を見上げて、リヒトが
つまらなそうな表情をする。

『…何で、アンタが係長の所在を
気にするんだよ…』

神島が生温い眼差しを向け
ヤツに抗議する。


『ええ~っ?ナイショ』

音村係長のモノマネと
すぐに気づいた神島が

『今すぐ死ねっ』

渾身のツッコミをしているが…


柏木も、この場にいない現実が
ひっかかる…


柏木を探しに行こうとした俺を
リヒトが呼び止め、先の台詞を
口にした次第だ。


『マコト。オマエがゲームメイク
してみろよ。』


ニヒルな笑みを口元にたたえた
このオトコがカンに障る……




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