sound village


「別に…そんなことねぇよ。」

テルテルは、への字口にした唇を
尖らせ、人差し指で頬を
ポリポリと掻いている。

「ぷっ照れてやんの。」

「うるせぇ。調子にのってたら
壁ドンするぞ?!」

「…つまんない事したら
ボディに超重いヤツ
一発ブッこむよ?」

ニヤリ笑みを浮かべ
予約しておいた部屋の扉を開け
グダグダの照れ隠しをする男に
中に入る様に促した。


「…さて。」


扉を閉めてもたれ立ち
ヤツを見遣る。


「…週末は、特にあの件は、
動かなかったぞ。」


先回りして放たれたコトバ。
…それは、わかってるのだよ。


「今朝、柏木くんと
一緒だったんでしょ?」


単刀直入に聞きたい事を
問えば


「…モーニング一緒に食ってた。」


…そう来たか…

シレッと答えを避けたテルテルに
これは、問い詰めても吐かないと
長い付き合いで判断した。

まぁ…コイツなら…三匹を
悪いようにはしないだろう。



「…あのさぁ…テルテル
今後の話なんだけど…」


私は、自分の思いを
切り出した。






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