sound village



「「おっ疲ぁれちや~ん。」」

緩い乾杯の音頭で
テルテルと2人生ビールの
ジョッキをコツンと合わせる。


「…ダメだ…酔えそうにない。」

「…俺も…(泣)」


2人、ヒラメの刺身を
強奪しあいながら、ボヤく。


「「…ああビールうまっ」」

こんなに悩んでいても
ビールが、普通に美味しい。

それがせめてもの救いかも
しれない(笑)

…っつうか、なんで、
声揃いますかね?コノヤロー(笑)


再び黙りこんで、
お互い口を開くけれども。


「「…っで、どーするよ?」」


…また…だ。


重なった言葉に、互いに顔を
見合わす。


……ダメだ。


「だあ~っダメだっ
良い案が浮かばねぇよっ(泣)」

とうとう…テルテルが
音をあげた(苦笑)

コイツは、限界を迎えてからが
本領を発揮するタイプだ。
光が見えたかもしれない。

「だから、3枠捩じ込もうって
ゆったんだよぉ。
アイツらは、今は、まだ
3人で一匹なんだぞ。」




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