sound village
  



『さっき、酔っ払いテルテルから
電話があってね。

半泣きで、“斐川と上手くやれよ”
って言って切っていったんだけど…

斐川くん…何か心辺りある?』


…はっ?


…意味が分からないのだが…


「心辺りは無いですが…
今日、佐藤係長から音村係長の具合を
尋ねられて、答えたのですが…」


その時の反応がおかしかった位しか
思い当たる節がない。
その事実を伝えれば、問答を詳しく
説明する様言われ、全てを聞き終えた
音村係長は、電話のムコウで
大爆笑しはじめた。


『ああ。わかったよ。テルテルと
斐川くんの問答は、最初から
テーマが違っていたんだな。』


「え?…どういう事ですか?」


状況がつかめずに問えば
“分からなくていいよ”と笑われた。


『テルテルが中2男子だってのは
知っていたけど…。
あそこまでバカだったとは(笑)』 


そうバッサリ同僚を切り捨てた係長は
一言俺にも置き土産をしていく。


『斐川くんは…前から気づいていたけど。
相当なテンネンちゃんだな(笑)

多分、今週一杯出勤できないけど
仕事、よろしく頼むね。』



“じゃあね。おやすみ”



…なんて、恋人みたいな声色で
言わないで欲しい。


会いに行きたくなってしまう。


今からでも…


会いたくなってしまう。








 








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