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夏休みに入って2週間目の、とても暑い日。


私たちは、待ちに待ったライブ本番を迎えていた。




「ヤバい……緊張ヤバい」


さっきからずっと呟いているのは、深樹斗。


本当に膝がガクガクと震えている。



「ば、バカ深樹斗! 緊張感染るからやめてよ!!」


そう言う私の声も震えている。



「二人ちょっと……緊張しすぎじゃない?」


呆れながら言う倫生。


「バカ! 私たちは楽器なんて使わないの。
 自分の体で演奏するの。そりゃ緊張もするでしょ!!」


ギターは緊張してもそう音変わんないじゃん。


声は音外したらすぐ分かるんだって!!

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