好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
『……君達の事が解ったんだ…』



「……友人…知人…?」



育が顔をしかめる。




『高橋仁美って子と風間和也って子らが証言してくれてね……その…君達は…』



「……は……母は…知ってるんですか……」



育が警官の言葉を遮り尋ねる。



「母は知ってるんですかっ!」



警官が驚いた顔をしている。



『いや…知らない…君達の事は何も言ってない。見つかったとは知らせたがね』


警官の言葉で育も私も安堵の溜め息が出た…



不幸中の幸い…
とはこう言う事をいうんだな…昔の人は上手く言ったもんだな…



私は呑気にもそんな事を考えていた。
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