好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
「……写真…見てたの?」


育の言葉…久々に聞いた気がする…



『………』



私は言葉が出なくて、育に背中を向けたまま動けなかった…



『…み…見てたよ……悪い??』



やっと言葉が出たのに…私は何故こんな言い方しか出来ないのだろう…




「………別に…」




『……あっそ……じゃあ』



私は結局振り返る事が出来なくて…



私と育の間に入った溝がこんなにも深くて…



私の心と言葉が上手く噛み合わないんだと思った…



私の気持ちが素直になれないのは…



それだけ時間が経ってしまっていたんだ…
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