好きになった人は…双子の兄でした。【完結】
スクランブルエッグのいい匂いがしてくると、育が階段から降りて来た。


「‥ハョ……出来たぁ?」



育が頭をかきながらリビングに入って来た。



『んもぅ…少しは育も手伝ってよね!』



私は育を見ずにスクランブルエッグを皿に取る。



育が食器棚から、コップを取る音がし、
同時に冷蔵庫からオレンジジュースをコポコポと入れる音がした。



コト―――




「はい」



育が私の席にオレンジジュースを置く。



いつもと変わらない、こんな時間……
私にとっては割と好きだった。
< 3 / 408 >

この作品をシェア

pagetop