あなたの孤独に気づくまで
「…死ねなかったか。手首思いっきり切ってシャワーに当ててたのに。時間が足りなかったか…」
恵は虚ろな目で天井を見ながら呟いた。
「恵!あんた、なんて事を言うのよ!
もし昨日お母さんが早く帰ってなかったら…
…なんでこんな事…」
恵のお母さんはそう怒鳴ったが、最後は涙で言葉が詰まっていた。
「私ね、ずっと孤独だったの。お母さんは家にいないし、お父さんだって生きてるのかさえ判らない。
…友達作っても彼氏作っても寂しかった。私の生きてる意味なんてどこにもないし。
もう、こんな孤独の中で普通のフリするの疲れたよ…」
恵は視線を変えずに、声のトーンも変えずにそう話した。