あなたの孤独に気づくまで


お泊まり会なんて、小学生の時以来だ。


お母さんに話すと、物凄くびっくりしてた。

「あんたにそんな友達いたのねー。良かったじゃない。向こうに迷惑かけないようにね。」


自分で言うのもなんだけど、恵と友達になって、何だか世界が明るく見えてきた。


晴れた日の日差しが、登校途中の植わっている木の葉の緑が、より鮮やかに見えるようになっていた。


けれど、お母さんはそんな私の変化には全く気づいてないみたいだ。



いいんだ、恵がいれば。


私はいつしかそう思うようになった。
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