ダイヤの恋人 〜June bride〜
最初に視界に飛び込んで来たのは、祭壇の前に立っている理人さんだった。
クリスタルをイメージして造られたというチャペル内は一面ガラスで覆われていて、大理石のバージンロードはうっすらと空を映している。
祭壇のある正面も、空の見える天井も、海が見渡せる左右のガラスの壁も。
その全てが、美しい青に彩られた世界。
幻想的なまでの景色の中にいる理人さんは、やっぱり絵本の中から出て来た王子様のようで、言葉を失った。
さっきまで抱いていた大きな緊張感はどこかに消え、代わりに胸の奥底からグッと熱が込み上げて来る。
「……瑠花さん」
感動のあまり最初の一歩を踏み出す事が出来ずにいると、後ろにいる有田さんに小声で名前を呼ばれて、ハッとした。
クリスタルをイメージして造られたというチャペル内は一面ガラスで覆われていて、大理石のバージンロードはうっすらと空を映している。
祭壇のある正面も、空の見える天井も、海が見渡せる左右のガラスの壁も。
その全てが、美しい青に彩られた世界。
幻想的なまでの景色の中にいる理人さんは、やっぱり絵本の中から出て来た王子様のようで、言葉を失った。
さっきまで抱いていた大きな緊張感はどこかに消え、代わりに胸の奥底からグッと熱が込み上げて来る。
「……瑠花さん」
感動のあまり最初の一歩を踏み出す事が出来ずにいると、後ろにいる有田さんに小声で名前を呼ばれて、ハッとした。