spiral "eternal"


持っていたマグカップをテーブルに置いて、亜未は杉浦大地に駆け寄った


「起きて大丈夫?気分は?」


「平気。寝たらスッキリした。」


ハハッと笑う杉浦大地に、亜未は「良かった。」と安堵の息を吐いた



顔色も良いし、何より視線も安定してる


もう大丈夫だろう



「…心配かけたな、亜未。」


その言葉に、亜未は1度俯いて


その瞳からは…涙が流れていた


「…バカ。」


溢れた涙を流しながら、亜未は杉浦大地に抱き着く


杉浦大地も愛おしそうに、優しく亜未を受け入れた


「どれだけ心配したと思ってるの!?あの時…レミエル様にやられて、私と風が、どんな想いで…!」


「…悪かったよ。」

ポンポン、と杉浦大地は亜未の頭を撫でた


「俺はただ、亜未と風に幸せに生きて欲しかった。それが叶えば…俺がどうなろうと、どうでも良かったんだ。

けどまさか、亜未達も同じ事してるなんて思わなかったけど。」





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