spiral "eternal"



暗い、重い雲が広がる空


そこから、無数の光が魔物に向かう


その光を受けた魔物は悲鳴を上げながら、次々と…その場に倒れて行く


その光の出処…雲が少し晴れたその先に


複数の人影が確認された


高貴な服に身を包み、光の羽を背中に背負い


そして…亜未と同じ、碧色の瞳を宿していた


「なっ…あれが、天使!?」


「本物かよ…。」


この場にいる誰もが、目の前の光景を信じていなかった


天使など…半信半疑の歴史上の中の人物に過ぎなかった


本当に存在しているのか…疑わしい位に…


けど、亜未や大地…そして、大地の記憶を共有した俺にはすぐに分かった


「…間違いない、本当に…天使だ。」


大地の言葉に、皆言葉を失って


ただ、天使達の魔法によって魔物が倒されていく様を眺めていた


「け、けど…何で天使が魔物倒してんだよ!確か文献によると、天使は争いを嫌う種族だって…。」


直の言葉に応えるように


亜未は窓から一気に飛び出した








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