夏の桜が咲く。

毎年向日葵を書いて。

7月14日に。


夏来くんからのお願いだから。

今日で絶対最後にする…


私は向日葵を書き始めた


書きながらどんどん

涙が溢れて来た。

沢山の思い出が蘇る。


でも夏来くんのおかげで私は

笑えるようになったよ

家族とも元に戻れたよ

親友と呼べる子もできた

美大に行く勇気も出た


あなたのおかげで今がある

本当に感謝してる。


ありがとう。

出会ってくれてありがとう


最後は声をあげて泣いていた

ネックレスどうしよう…

最後にしたいけど

これくらいいいよね。

ネックレスはそのままにすることにした

もう…ここへ来るのは最後

そう思うとやっぱり悲しい



向日葵の絵を持って

私は 都内の自宅へ

帰ってきた。

そこには沢山の向日葵の絵

毎年ちゃんと書いた証拠だ



「お見合いかぁ…」

独り身で生きて行くのは

辛いと思い

お見合いをすることにした

相手もデザイン関係の仕事

かなり給料もいい。

絶対にいい人なのも分かる。

部下達からの信頼があついらしい


きっといい人なんだろう
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