イジワル王子と屋根の下
「そ、そうです!他人です!私と瞬はただの他人でしてっ…」
「彼女が最近この辺に来たばかりだからさ、色々案内しながら買い物にも付き合ってたんだ」
「えー、亀戸さん優しーい」
にこにことしたままの顔で、瞬は会話を続ける。
「皆こそ、ここで買い物してるなんて珍しいね」
「あぁ、課長の家が近くでさ」
「?どうした?そこで集まって…って瞬!」
するとそこに後ろからやってきた男の人。
それは私より10以上は年上なのだろうけれど、大人の渋さの中にもキラキラとしたオーラを纏う格スーツ姿の格好良い男性だった。