イジワル王子と屋根の下
『特に水谷さんの所、男の人と同居って形になってるじゃない?だから望むなら最優先で引っ越しさせてあげたいんだけど…』
「…あの、少し考えてもいいですか?」
『ええ、もちろん。今の同居相手のこともあるだろうし…何日かは待つわ』
「ありがとうございます。また決まったらお電話します」
『はい、わかりました』
ープツン、…ツー、ツー…
「……」
家を、出る?
そしたらもう瞬との接点はなくなる。
ただの、他人になる。