イジワル王子と屋根の下



小さく首を傾げる私に、瞬はぐしゃぐしゃっと髪をかき視線をそらす。

その顔は、どこか照れたような表情。



「いくら自分が望んでも、お前自身が望まないなら強制なんて出来ないだろ。だから敢えて俺は、ああいう言い方をしたんだよ」

「……」

「なのにお前はキレて口聞かないわ何も言わず出ていこうとするわ…」





自分が望んでも、ってことは

ねぇ、本当は

ここにいてほしいって、思ってくれているってこと?



私が望むなら、ここにいてもいいってこと?




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