きみだけが好き。



 でも、これから私が言おうとしてることを考えると、授業どころじゃなくて…。


 いつも以上にボーっとしてしまった。


 途中、八代くんに「具合わるい?」って聞かれたとき、へんにドキドキしちゃって、絶対おかしいなって思われた。


 はぁ、私ってばホントダメだな……。





 時間が経つのはあっという間で、もう帰りのホームルーム。


「え~ 誰か何かないかー?」


 担任がいつもする問いかけに、みんな何も言わないで終わるんだけど……今日は違った。


「せんせぇ~ もう9月だし、席替えしたいでーすっ」


 一人の女の子が元気よく手を上げて発言する。


「たしかに。 4月からずっとこのメンツだもんな~、オレも席替えしてー」


「私も賛成ーーっ」


 え、えっ……席替え!?


 やだ。 絶対したくないよ…。


 私は発言した女の子をみる。 …目が合うと、その女の子は「どうよ?」って感じで私をみた。


 …山岡さん。


「そうだな…。 でも、もう少し待ってほしいな。 前期の期末が終わってからならいいぞー」


 ついに担任は席替えという案について、YESという答えを出した。


 どうしよう…、席替えしちゃったら、もう八代くんと話せなくなる…?


 私は机に突っぷした。



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