Summer memories
「おーお前ら。よくここって分かったな。」


恭介は明るめに言う。


「京兄に教えてもらったんだ。」


大輔がそう言うと、恭介は目を見開いた。


「お前ら……兄貴に会ったのか………?」


「うん。だってあたし達、
最初、恭介ん家まで行ったんだよ?」


「そ、そっか。なんかわりーな。
メールしてあげればよかったな。」


恭介は申しわけなさそうに言った。


「あっ!そうそう!
駄菓子屋で新発売の夏限定のお菓子買ってきてあげたよ!」


「えっ!なになに?」



そして、あたしはビニール袋から、マシュラムを取り出した。


「ジャーンっ!マシュラムって言うんだよ?」



あたしはマシュラムを恭介に手渡した。


「えー!超うまそーっ!」


「それね?マシュマロの中にラムネが入ってんだよ?」


「へえーっありがとな!」



恭介、喜んでるみたいだし、よかった。



「なあ、恭介。」



「ん?なんだよ大輔っ!真剣な顔して?」



「お前、俺達に言わなきゃいけねー、
大切な話があるんだろ?」



大輔がそう言うと、



恭介の顔は凍りついた。


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