めろめろ、きゅん



そうこうしてるうちに3人は少しずつ後退る。徐々に扉に近寄る萌ちゃん達に、姶良は慌てて手を伸ばす。



「ちょ、待てって!」



その際――――がんッ!と大きな音が響く。


姶良の肘が鍋に直撃してしまったのだ。そして鍋は豪快に引っくり返り、床に落ちていく。


その光景がスローモーションに見えた。4人の目は重量に従う鍋と零れゆく紫色のマグマに釘付け。
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