アフターレイン
「まっ、俺には冷たいけどな!」

「それはお前がアホだから自然とそうなるだけ」

「ひどーい」



 タマはケラケラと大声で笑った。



 嫌いじゃないよ? お前のこと。

 むしろ好き。友達として。



 って言うか、嫌いだったらまず一緒にいねぇしな。



 嫌いとか好きとかじゃなく、俺は感情を素直に表現するのが苦手なんだ。

 それはもう、自覚してる。



 いつも散々けなしてる親父だって、人によって態度がコロコロ変わるちょっとした多重人格の直己だって、何だかんだ好きだ。

 家族だし。

 だからマールも同じ。



 家族、友人、大事な人のことはやっぱり助けてやりたいと思う。

 出会ってからの時間は関係ない。



 同じなんだ、それと。
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