「約束」涙の君を【完】



バタバタと忙しくて大変だったけど、

祥太が食べ物を取りに来るたびに、

笑いかけてくれたから、



それがちょっと嬉しくて、



大変なことを忘れられた。





しばらくして、客足が落ち着いてきた頃、


他校の女子3人がテーブルに座った。




今までも、たくさん女子たちが来ていたけど、


祥太は他の男子たちと違って、


お客さんたちと深く会話することがなかったから安心していたのに、



この3人とは、話し始めた。



周りが騒がしくて、何を話しているのかは全く聞こえなくて、



ジュースを補充しながら、だんだん不安になってきた。



「ちょっと、水沢さんいる?」



ついたてと壁の間から、声がして振り向くと、



陽菜が立っていた。





「なにあれ?わかってんの?


他校の女子が結城くんの手とか触ってんだけど。

許せんの?

水沢さん彼女でしょ?

しっかりしなさいよ!」


陽菜……




「私、諦めよう諦めようって、


ずっと自分に言い聞かせてきた。



水沢さんと結城くんがいつも一緒にいるのを何回も見て、


見るたびに結城くんが、すごく幸せそうに笑っているから、私……



結城くんが幸せならって、

水沢さんとならって諦めた。





だから、他の女が結城くんのそばにいるのは、許せない。


ガツンと言ってやりなさいよ、
私が彼女ですって」





陽菜は私を引っ張り出すと、

頭を下げた。




「ごめん……ね。


ひどいこと言って、本当にごめん。



ずっと謝りたかった」




私は思いっきり首を振った。


「ほら、言ってきな」





陽菜はトンと背中を押した。





押された勢いで、3人がいるテーブルの所に行ってしまい、


陽菜の方を向くと、陽菜は頷いて、教室から出て行ってしまった。







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