大切な君に捧ぐ歌


放課後。



みんなは、部活へ行く。



私は、家へ帰宅する。



私だって夢中になれるものが欲しい。



みんなと同じように、お話したい。



とぼとぼ廊下を歩いていたら、廊下の先から音が聴こえた。



シャシャシャー、ドンドンドン。



微かに声も聴こえる。



「……見えるはず」



私は、吸われるかのようにその音と声がするほうへ向かう。



なぜかわからない。だけど体が勝手に動く。



たどり着いたところは、音楽室3。



看板にはそう書いてあるが、扉には



「軽音楽部」



そう書いてあった。


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